VOL57 中山ラビ 関西ツアー

               2007.11.24.(sat) at どない屋

 

 久しぶりにバンドを再開することにした。

秋も深まったそんなある日、「ラビ組」からダイレクトメールが届いた。

 

「中山ラビ関西ツァー!」と記載されたチラシに、3箇所でのライブが告知されている。

 

メールが届いたのがライブ10日ほど前である。

 

地元で1ヶ所予定されているが、えらい急やなぁ、どうしょうかと思案した…

(今、そのチラシをながめると、ラビさんの直筆で「もうすぐなのですが…」と書かれてある。

 事前に気がついていれば、思案などしなかっただろうに。笑)

 

 それにしても地元に「どない屋」なんていうライブハウスあったかいな?

 

得体の知れない店なのでネットで検索した。

半年ほど前にリニューアルオープンしたらしいのだが、なんと若い頃一緒に音楽して遊んでいたメンバーがやっているお店やないか。

 

 そんなこともあって、当日「用事も片付いたことだし」と出かけることにした。

しかし、このフラッと行ったことが何とも素敵な1日になるとは、その時は思いもしなかったのである。

 

 

 

 

 

 

 

 前売りチケットを持っているわけでもないので、駅から店に予約の電話をした。

「なんとか席を用意しておく」とのこと。やりとりをしたあと正体をあかすと、「なんやねんな…待ってるわー」と。

およそ10年振りのなつかしい会話をして電車に乗り込んだ。

 

 1時間後、店に着くと「おぉっ、顔変わったなぁ。誰やわからへんかった」と言われた。

互いに歳をとったんやから、とチャージを支払い店の中へ。

 

 すでにお客さんはたくさん入っている。

ステージに向かう側の席はすべて埋まっていた。

「ここでええかな?」と案内された席はステージを背にする席で、「ライブ始まったら後ろ向いてくれたらええから」と。(笑)

 

 ライブが始まるまで1時間弱あるので、チビチビと飲み始めた。
合い席のテーブル向かいには妙齢の女性が座り、次から次とやってくる連れを出迎えていた。

 にぎやかなグループを前にひとしきり飲んだくれた頃、ラビさんのステージが始まった。

 

 アコーディオンryotaro、パーカション森拓也と若いふたりをバックにラビさんが唄う。

 

「今日唄うお店をさがしていて、看板見たら、うどんと書いてあったんですが、ふと見るとうどんの後に「とライブ」と書いてあったので、ここだーと思いました。」

 

店の前は時折、路面電車がぷわーんと警笛鳴らして走る。

「この電車はどこへ走って行くのですか?」

「石山寺から比叡山まで…」と客の声。

「そう、比叡山が出てくる唄あります。」とラビさん。

 

「やってよー」と叫んだが、バンドじゃなくアコースティックセットなんで無理だわな…

と諦めたが、ステージの後半でなんとやってくれました。「夢のドライブ」!

 

以下、「ラビWebです」のBBSで紹介されていたセットリストを引用させていただきます。

 

set list

1.コーヒータイム 2.MUZAN 3.その気になってるわ

4.川にそって 5.何年ぶりかで 6.夢の島の王子

7.羽根がない 8.眠れない夜 9.上海リル 10.落日

11.裸の街 12.あてのない一日 13.夢のドライブ

14.ええ海 15.ノーモアレイン 16.風に吹かれて

 encore

 17.人は少しずつ変わる 18.いいくらし

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 しかし中山ラビという女性はなんと魅力的なんでしょうか。

4年ぶりに見るがその色気と可愛さは変わらないどころか、内面からふつふつとこぼれてくるようで「参りました。」と言わずにおれない。

 

 狭い会場だったし照明の暑さやステージの狭さなどでやりにくかったと思うが、ラビの唄、世界を十分堪能させtくれました。

 

 1時間半ほどのステージが終わりすぐにラビさんのもとへ。

4年前の拾得ライブの時の写真をお渡しし、ついでにその時に一緒に撮ってもらったツーショット写真にサインをしてもらった。

 

 席に戻って余韻にひたるべくビールを注文し飲む。

向かいの女性は連れが次々と帰っていくのを見送りながら若い男性と歓談していた。

 

 「どちらからおいでですか?」と声をかけ初めて会話をした。

話は結構盛り上がり、今日のパーカッションの森君をラビさんに紹介したのは自分だと言う。

 しかもラビさんに同行している女性マネジャは義理の姉だという。

そんな話をしていると着替えを終わったラビさん一行が私のテーブルにやってきた。

私の席というより向かいの女性のテーブルなのだが(笑)

 

私の横にラビさんが座ってしまったものだから、もう帰るに帰れない。(笑)

次から次へと来るお客さんにサインをするラビさん。

客が途絶えたその後もバンドメンバーもまじえての会話の中にいる自分が信じられない…。

いつのまにやら、すっかり身内になってしまっている。(笑)

 

いやぁ、何の縁か、向かいの女性の席に座らせていただいたおかげです。

互いに住まいは紹介したが名前も知らないままである。次回お逢いした時はちゃんとご挨拶したいものです。

 

 

 

 

 

そうこうしているうちに、もう遅いし帰りましょうかということになった。

店の方がラビさん一行を駅まで送ってくれるとのこと。

 

店を出て「じゃぁ」とあいさつをすると「帰りの電車同じ方向でしょ。一緒に乗って行ったら?」と向かいの女性に誘われる。

今夜はラビさん、その女性の家に泊まるのだそうだ。

 

 あつかましくも駅までご一緒することになった。

 

電車に乗り込むとラビさんが自分が座った横の席に「座ったら?」と誘ってくれた。

 

 そんな訳で、ラビさん一行と別れるまでの20分間、ラビさんの横で二人きりの会話を楽しめた。

 

「ラビさんのひらひらを未だ生で聞いてないんですよ。」

「そうなの?今日やればよかったね。でも夢のドライブやったあともう息があがっちゃって…」

「いや、夢のドライブ聞けてよかったです…」

 

 

 

 

ひょんな事で電車の中でもらった(奪った?笑)割れたピックとラビさんとの会話をポケットにしまいながら家路までの30分間、ひとりで電車に揺られた。

 

「・ノーモアレイン(佐渡山豊の曲)も・風に吹かれて(ボブディランの曲)も・イマジン(ジョンレノンの曲)も全て一緒なのよね。言ってること同じなのよ…」

 

そんなラビさんの話を心の中で反芻しながら…

 

 

 

 VOL58.

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