【第1話】「アメリカ行きが決まったyo!のあわてぶり」の巻

 もう、大変なんですから。ほんとに。ちょっとそこの奥さん聞いてますぅ?

なんて、林家三平さんみたいな出だしで始まりました。何が大変なのか?

なんとオイラ、かれこれ30年間、恋焦がれた「あめりか」俗に言うUSA、米国に旅立つのです!!うわぁーーー!!!やーーっ!!がおーっ!!(うるさいな、もっと静かにせぃ)

取り乱してすみません。そんなわけで、ひょんな事から期せずしてアメリカ行きが決まりまして、11月5日から15日までアメリカに行ってまいります。急遽決まったもんで、何も準備できていません。人様に尋ねると「梅干もっていったほうがいいよぉ」とか「しょうゆは必需品」とか「サラダの1人前は一家分」とか「ステーキは長靴サイズ」とか「カジノで儲けてこい」とか「黒人に囲まれるぞ」とか「時差ボケはきついぞ」とか「ポケモンカードが人気だからチップ代わりに使えるぞ」とか「アメリカは亜米利加と書くのだぞ」とか…。いろいろご教示をいただくのですが、とりあえず準備したのはパイプ煙草とウイスキーポットと帽子とHiro特製Tシャツなのでした。

持ち物リストを作成し、準備をしなくてはと思うのですが、いやぁ面倒です。オフイシャルな場所にも行くのでスーツやらネクタイやらも詰め込まねばならぬ。ええぃ、そんなもん今度の休日にやればいいや!と思っているうちに、出発まであと1週間を切ってしまった。えらいこっちゃ。

ま、そんな事はさておき、今回のオイラの旅のテーマは「ブルースを訪ねて」なのである。

ブルースといえば、シカゴ・メンフイス・セントルイスと相場は決まっている。しかし、今回はそんな所に行かないのである。(正確に言うと「行けない」のである。)

どこに行くかというとL.Aなのである。ここで、「街に音楽があるのだろうか?」という事を見てこようと思っているのです。

日本じゃ、今やいたるところにストリートミュージシャンが居て、毎夜歌声が聞こえてくる。ほんの数年前からすると日本も加速的にアメリカナイズされてきたな!とは思うものの、何か違和感を感じている。これは何なのだろう?

20年前、東京の井の頭公園で知り合ったブルースマンと公園のベンチでセッションした。誰に訴えるでも、誰に聞いてもらうでもない、そこには彼とオイラの魂のぶつかりあいだけがあった。セッションのあと「OK!じゃぁ!」と互いに名前も告げず、心地よい感覚だけをポケットに入れて別れた。

映画「クロスロード」でブルースを追い求めたあの若者が、果たしてまだアメリカに居るのでしょうか?

スタイルや自己顕示に囚われていない音楽がまだ街の中に生きているのだろうか?

それを、この目で確かめられれば日本の音楽の将来も見極められるのでは?そんな思いで訪米してまいります。

 

  yellow25_next.gif第2話へつづく

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